歌の力を感じた日【レガート堺東山】

### 歌の力が心を繋ぐ瞬間

先月、施設で行われたレクリエーションの中で、忘れられない感動的な出来事がありました。

昨年の10月、あるご家族の大切な方が病気を患い、退院後に当施設にご入居されました。その方は病気の影響で言葉を発することが難しくなり、日常的なコミュニケーションも思うように取れない日々が続いていました。

そんな状況の中、先月のレクリエーションで半年ぶりに姉妹でカラオケを楽しむ機会がありました。久しぶりの家族とのひとときに、どんな雰囲気になるのか私たちも少し緊張していました。

しかし、大好きな歌が流れ始めると、驚くべき瞬間が訪れました。声を出すことが難しいはずのお姉様が、なんと歌詞を口ずさんでいたのです。声にならないものの、その唇の動きからは歌への想いがしっかりと伝わってきました。その姿を見た妹様は、思わず涙を流されていました。きっとご家族にしかわからない深い感情がそこにあったのだと思います。

この出来事を通じて、歌や音楽が持つ不思議な力を改めて感じました。言葉が失われても、心の中には音楽が生き続けている。その力が、人と人を繋ぎ、癒しを与えるのだと実感しました。

私たちはこれからもレクリエーションやイベントを通じて、ご利用者様とそのご家族様に素敵な思い出を作っていただけるよう努めていきたいと思います。音楽やアクティビティを通じて、心が満たされるひとときをお届けできれば幸いです。

歌の力を改めて感じたこの日、一緒に共有した温かい時間は、私たちスタッフにとっても大切な思い出となりました。これからもたくさんの笑顔と感動が生まれる場を作っていきたいと思います。