ALS（筋萎縮性側索硬化症）の方を看取りまで支える介護施設選び：ご本人と家族に寄り添う安心の体制を紹介

そんな悩みや疑問を抱えていませんか？

本記事では、ALS（筋萎縮性側索硬化症）の方が看取りまで安心して過ごせる施設の種類や体制、費用の目安、入居時に確認すべきポイントを整理しました。

「ALSのご本人を最期まで支えたい」と願うご家族に、後悔のない選択を進めるための参考にしていただきたい内容です。

ALSの方が看取りまで安心して過ごせる施設とは

ALS（筋萎縮性側索硬化症）の特徴と終末期に必要なケア

ALS（筋萎縮性側索硬化症）は、運動神経が徐々に働かなくなり、手足の筋力低下や歩行困難、発声のしづらさが進行していく病気です。進行すると呼吸に関わる筋肉にも影響が及び、人工呼吸器や吸引が必要になることがあります。

また、栄養摂取が難しくなるため、胃ろう（胃に直接チューブを入れる栄養方法）が行われることもあります。

こうしたケアは自宅で続けるのが難しい場合も多く、看護師や医師と連携した施設での生活が現実的な選択となります。看取りを視野に入れたとき、医療処置と生活支援を一体で提供できる環境が重要です。

看取り期に求められる医療・介護体制

ALSの方が看取りを迎える時期には、体調の変化が急に訪れることがあります。そのため、施設には医療対応だけでなく、生活支援やご家族との協力も含めた総合的なケアが求められます。

下記は、看取り期に介護施設へ求められるケア内容の例です。

つまり「医療処置と生活支援が連携し、ご本人とご家族を一緒に支えられる施設」を選ぶことが大切です。具体的な体制やケア内容は、次の章で詳しくご紹介します。

ALSの方を受け入れ可能な介護施設の種類

住宅型有料老人ホームとALS看取り対応

住宅型有料老人ホームは、比較的自由度の高い生活を送りながら介護サービスを利用できる施設です。ALSの方の場合、介護度が上がると日常生活に大きな支援が必要となるため、施設内で訪問介護や訪問看護を組み合わせられるかどうかがポイントになります。

看取り期を想定すると、医療機関との連携がしっかりしているかが安心材料になります。

サービス付き高齢者向け住宅の特徴

サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリー設計や安否確認サービスが備わった住まいです。比較的自立度が高い方に向いていますが、ALSのように医療依存度が高い場合は制約があることも少なくありません。

選ぶ際には、訪問看護や医療処置にどこまで対応できるかを事前に確認することが大切です。

医療連携型の施設（ホスピス・看取り特化型）

ホスピスや看取りに特化した施設は、医療・看護体制が整っており、ALSの方に適しているケースがあります。特に終末期医療に手厚い施設では、人工呼吸器や吸引、胃ろうへの対応が可能です。

看取りに向けた支援も明確に整えられているため、「最期まで安心して暮らしたい」と考える方には有力な選択肢となります。

自宅介護・訪問看護との違い

自宅での介護や訪問看護を続ける方法もあります。住み慣れた環境で過ごせる安心感がありますが、ALSの進行とともに支援の範囲や家族の負担が大きくなることもあります。

下記は、施設での看取りとの主な違いです。

どちらを選ぶかは、ご本人やご家族の希望、そして医療ニーズの高さによって異なります。看取りまで見据えるなら、医療体制の整った施設を候補に入れることが安心につながります。

ALSの方を看取り対応可能な介護施設の体制とケア内容

24時間の看護師常駐と医師の連携

ALSの方を看取りまで支えるには、夜間も含めて医療対応ができることが欠かせません。看護師が24時間常駐し、必要に応じて提携医が呼び出される体制があると安心です。

急変時の対応手順が明確に決まっているかどうかも確認ポイントとなります。

吸引・人工呼吸器・胃ろうなどALS特有の処置への対応

ALSの方に必要となる医療処置は、一般的な介護施設では難しい場合があります。特に吸引や人工呼吸器、胃ろうの管理などは専門的な知識と経験が必要です。

入居前に、これらの処置に対応できるスタッフが配置されているかを確認しておくと安心です。

ご家族が安心できる面会・付き添い体制

施設によっては面会時間や付き添いの条件が異なります。ALSの方を看取りまで支える際には、家族がそばにいられることが心の支えになります。

柔軟な面会体制が整っている施設では、急な体調変化があっても家族がすぐに駆けつけられる環境が整っています。

ALSの方が介護施設に入居する際の費用

ALSの方が看取り対応施設に入居する際には、主に以下のような費用がかかります。

こうした費用は「どこまで月額に含まれるのか」「追加費用はどの条件で発生するのか」を事前に確認しておくことが安心につながります。

さらに、介護保険や障害福祉サービス、難病医療費助成制度を組み合わせて利用することで、自己負担を抑えられるケースもあります。

ALSの方が入居する際の入居条件と必要な書類の確認

ALSの方が入居する際の条件と基準

ALSの方を受け入れできるかどうかは、施設によって基準が異なります。特に人工呼吸器や吸引、胃ろうなどの医療処置に対応できるかが大きなポイントです。

また、看取りまで支える体制があるかどうかも確認が必要です。見学や事前相談の際に、ALSの方の受け入れ実績があるかを必ず確認すると安心です。

一般的に必要な書類（介護保険証・診療情報提供書など）

入居の手続きには、どの施設でも共通して必要となる書類があります。下記は一般的に求められるものです。

これらを事前に揃えておくことで、入居手続きをスムーズに進められます。

ALSの方に特有で準備すると安心な書類（診断書・服薬情報）

ALSの方の場合、難病指定の有無や進行状況を示す書類があるとより安心です。

これらは必須ではありませんが、施設側が医療・介護体制を整えるうえで参考になり、より適切な受け入れにつながります。

家族が知っておきたい看取り対応可能な施設の選び方

入居前に確認すべきポイント（体制・費用・支援）

ALSの方が安心して暮らすためには、入居前に複数の点を確認しておくことが大切です。下記は主なチェックポイントです。

これらを事前に整理して確認することで、入居後の不安を減らすことができます。

家族の関わり方や相談窓口の活用

ALSの方を看取りまで支える過程では、ご家族の役割も非常に重要です。施設と協力しながら、本人の希望を共有し、ケア方針を一緒に考えていくことが大切です。また、悩みや迷いがあるときは、地域包括支援センターや難病相談窓口などの公的な相談機関を利用するのも有効です。

迷ったときは専門の紹介サービスに相談

「どの施設がALSに対応できるのか分からない」というときは、介護施設紹介サービスを活用する方法もあります。専門の担当者が候補を絞り込み、見学や入居条件の確認までサポートしてくれます。

まとめ

ALSの方が看取りまで安心して暮らすには、医療と介護が連携した体制を備えた施設を選ぶことが大切です。特に、吸引や人工呼吸器、胃ろうといった医療処置への対応力や、看護師の常駐、家族がそばにいられる環境は重要な確認ポイントです。

費用や入居条件は施設によって異なるため、候補を比較しながら、ご本人とご家族に合った環境を探すことが安心につながります。

レガートケアグループでは、ALSをはじめとした難病の方にも対応可能な施設を運営しており、看取りまでサポートできる体制を整えています。

空室状況や即入居が可能な施設についてもご案内できますので、まずはお気軽にご相談ください。